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渡部 雅; 中村 博樹; 鈴木 紀一; 町田 昌彦; 加藤 正人
Journal of the American Ceramic Society, 105(3), p.2248 - 2257, 2022/03
被引用回数:1 パーセンタイル:6.56(Materials Science, Ceramics)CeOのバンドギャップ,フレンケル欠陥生成エネルギー及び欠陥移動エネルギーを決定するため、DFTシュミュレーションによる評価を行った。バンドギャップ及びフレンケル欠陥生成エネルギーは欠陥平衡を解析するために使用した。欠陥平衡の酸素分圧依存性は酸素ポテンシャルの実験データとDFT計算に基づいて評価し、Brouwer図を導出した。フレンケル欠陥、電子-正孔対等の欠陥形成エネルギーを決定し、酸素拡散係数,電気伝導率,比熱容量及び熱伝導率の評価に用いた。これらの物性値のメカニズムについての理解を深めるため欠陥化学に基づく議論を行い、物性値の関係を系統的に記述した。
廣岡 瞬; 松本 卓; 砂押 剛雄*; 日野 哲士*
Journal of Nuclear Materials, 558, p.153375_1 - 153375_8, 2022/01
被引用回数:2 パーセンタイル:30.55(Materials Science, Multidisciplinary)日立GEニュークリアエナジーでは、商用炉として実績のあるBWRをベースとして、高速中性子によりTRU元素を燃料として燃やすことができる資源再利用型BWR(RBWR)の開発が進められている。RBWRでは燃料設計上PuやMAの含有率が高くなる傾向があることから、本研究ではPu含有率が45at%及び68at%と、これまでの高速炉用MOXで研究されてきたものよりも高いPu含有率のMOXを対象に、酸素ポテンシャルの測定、評価を行った。還元しやすいPuの含有率が高くなると酸素ポテンシャルは高くなることが分かっているが、本研究の結果、Pu含有率68at%のMOXとPuOでは大きな違いがないことが確認された。得られたデータから、MOXの酸素/金属原子数比(O/M),温度,Pu含有率,雰囲気の酸素分圧の関係式を導出し、さらに、解析の過程で得られる欠陥生成エネルギーから、電気伝導率や比熱の考察を行った。
生澤 佳久; 前田 宏治; 加藤 正人; 宇埜 正美*
Nuclear Technology, 199(1), p.83 - 95, 2017/07
被引用回数:4 パーセンタイル:36.71(Nuclear Science & Technology)照射挙動解析コードの計算結果に基づき、高速実験炉常陽で照射されたB14照射試験燃料のPIE結果から得られた組織変化のO/M比依存性について評価した。解析の結果、定比組成の酸化物燃料の組織変化は、低O/M比の酸化物燃料と比べ燃料温度が低いにもかかわらず、組織変化が進展していた。これは、以下のように考えられる。第一に、定比組成の燃料は熱伝導が高いため、燃料温度が低下する。第二に高い酸素ポテシャルによりUOの蒸気圧が高くなり、ポア移動速度が速くなったものと考えられる。加えて、本解析結果は、中心空孔径は燃料温度だけでなく蒸気圧にも強く依存すること示した。
加藤 正人; 渡部 雅; 松本 卓; 廣岡 瞬; 赤司 雅俊
Journal of Nuclear Materials, 487, p.424 - 432, 2017/04
被引用回数:12 パーセンタイル:75.2(Materials Science, Multidisciplinary)(U,Pu)Oの酸素ポテンシャルについて、最新の実験データベースを用い、欠陥化学に基づいて評価した。酸素分圧と定比組成からのずれxを解析し、点欠陥の生成エネルギを評価した。得られた欠陥反応の平衡定数を用いて、欠陥濃度、酸素ポテンシャル及び拡散係数の間の関係を記述した。
廣岡 瞬; 村上 龍敏; Nelson, A. T.*; McClellan, K. J.*
INL/EXT-14-33515, p.34 - 36, 2014/10
平成25年度から引き続き、日本との共同研究として核燃料物質の物性評価を行い、平成26年度は(U,Ce)Oの酸素ポテンシャル測定を行った。平成26年度の共同研究は民生用原子力研究ワーキンググループの下での活動としている。測定は気相平衡法で行い、加湿したAr/Hによって酸素ポテンシャルを調整したガスを用いた。試料は(U,Pu)O燃料の組成比に近いCe=20%及び30%とした。温度は1200C, 1400C, 1600Cの三種類とし、酸素/金属比(O/M)1.9452.000の範囲で、100点以上のデータポイントが取得された。実験結果は欠陥化学によって解析され、O/Mを温度と雰囲気の酸素ポテンシャルで表す式を得ることに成功した。(U,Pu)Oとの比較では、同様の欠陥構造で解析が可能なことや、同様のS字型の曲線形状などの共通点が確認できた。また、同じO/Mに対応する酸素ポテンシャルは(U,Ce)Oの方がかなり高いことが明らかとなった。
音部 治幹; 中村 彰夫; 山下 利之; 湊 和生
Journal of Nuclear Materials, 344(1-3), p.219 - 222, 2005/09
被引用回数:3 パーセンタイル:24.17(Materials Science, Multidisciplinary)アクチノイド含有ジルコニアは、核変換燃料ターゲット,イナート・マトリックス燃料及び放射性廃棄物固化体など、原子力分野のアプリケーションにとって有望な候補材料である。ここでは、アクチノイド含有ジルコニアの一つである蛍石型(F-type)ZrPuOの酸素ポテンシャル(g(O))挙動をジルコニア酸素センサーを用いたEMF法で調べた。パイロクロア(P-type)ZrPuOやF-type PuOのg(O)データと比較することにより、陽イオンや陰イオンの秩序(又は無秩序)構造に関連する、F-type ZrPuOのg(O)の全体的な特徴を明確にすることを目的としている。793T1078Kの範囲では、F-type ZrPuOのg(O)は、同じ酸素不定比組成(O/M)でF-type PuOのg(O)よりも150kJ/mol大きかった。また、F-type ZrPuOのg(O)は、同じO/MでP-type ZrPuOのg(O)よりも50kJ/mol低かった。これらの結果から、g(O)挙動は陽イオンの組成(Pu/Zr)に大きく依存しているだけでなく、陽イオンや陰イオンの秩序(又は無秩序)構造にも依存していると考えられる。
藤野 威男*; 佐藤 修彰*; 山田 耕太*; 仲間 正平*; 福田 幸朔; 芹澤 弘幸; 白鳥 徹雄*
Journal of Nuclear Materials, 297(3), p.332 - 340, 2001/09
被引用回数:4 パーセンタイル:33.39(Materials Science, Multidisciplinary)固溶体MgEuUO の酸素ポテンシャルの測定を、O/Metal比の関数として、1000, 1100及び1200Cにおいて測定した。y=0.05, z=0.1 and y=0.05, z=0.05の試料では、酸素ポテンシャルの急変する組成(GOM)が、1.995であったが、Mg の濃度が高い、y=0.1, z=0.05の試料では、1.908まで減少した。1000-1200Cの温度範囲では、GOMは変化しなかった。GOMの組成では、全Mg の47.3%が蛍石型構造結晶格子の、原子間位置を占めていることが判明した。
山脇 道夫*; 山口 憲司*; 小野 双葉*; Huang, J.*; 原田 雄平; 日高 昭秀; 杉本 純
JAERI-Tech 2000-015, p.38 - 0, 2000/03
軽水炉のシビアアクシデント時に破損燃料から放出された核分裂生成物(FP)は、その化学形に応じて大きく異なった移行・沈着挙動を示す。これは、その化学形に応じて蒸気圧が大きく変化し、ガス状またはエアロゾル状の形態となるからである。このため、シビアアクシデント時のソースタームを精度良く評価するにあたって、シビアアクシデント条件を模擬した水蒸気や水素を含む高温条件下でのFPの化学形及び蒸気圧を精度良く知る必要がある。CsUOの蒸発挙動をKnudsenセル付き質量分析法により1273から1573Kの範囲でDO/D雰囲気下で調べた。本実験の平均温度である1423Kにおいて、試料のCs(g)分圧は、真空下で1.97Paであり、酸素ポテンシャル測定値は-148.2kJ/molであった。D(g)を導入すると、Cs(g)分圧は徐々に増加し、2.26Paに達した。また、DO(g)+D(g)を導入すると、Cs(g)分圧は1.56Paまで低下した。同様にCsUO,BaUO,SrUoの蒸発挙動を質量分析法により調べた。質量分析法で得られた実験結果は、シビアアクシデント時の環境状態に比べて狭い範囲である。そこで、計算機コードChemsageを用いて、高HO/Hの湿潤条件や低HO/Hの還元条件、2500Kまでの高温条件、1MPaまでの高圧条件などについて計算した。実験結果及び計算結果は、これらの環境条件が化合物の蒸発挙動に強く影響することを示した。本研究成果であるCsUO,CsUO,BaUO,SrUOの蒸気圧の温度依存式は、原研が実施する照射済燃料からのFP放出実験計画(VEGA)の実験結果を評価する際に利用する予定である。
日浦 寛雄*; 遠藤 泰一; 山浦 高幸; 松井 義典; 新見 素二; 星屋 泰二; 小檜山 守*; 本橋 嘉信*
JAERI-Conf 99-006, p.343 - 348, 1999/08
軽水炉の高燃焼度燃料の健全性確認には、燃料内の酸素ポテンシャル変化を把握することが重要なファクタとなっている。この変化を把握するためには高温度及び高照射量で使用可能と考えられるジルコニア固体電解質を用いた酸素センサが有力である。また、Ni/NiOを固体標準極として使用することによりセンサの小型化が可能となり燃料棒への内蔵が容易になると期待される。そこでこのセンサをJMTRで中性子照射し、中性子照射下における起電力特性を調べた。この結果、YOで安定化したジルコニア固体電解質(YSZ)を用いたセンサは、中性子フルエンス(E1MeV)1.510mまで照射しても、未照射センサとほぼ同じ起電力特性を示した。しかしながら、この起電力は計算値より低い値であった。この原因は固体電解質と標準極の密着性が不十分であったためと判明し、このため、この密着性を改善した結果、センサの起電力特性を著しく改善した。
中村 彰夫
Zeitschrift fr Physikalische Chemie, 207, p.223 - 243, 1998/00
固相起電力法(Ni,NiO|安定化ジルコニア|UGdyO)により表記のウラン-ガドリニア固溶体系(y=0.05,0.10,0.20,0.30)の酸素ポテンシャル(g(D)=h(O)-TS(O))を0.0025≦x≦0.18,及び500≦T≦1100Cの範囲で正確に決定した。得られたg(O)データに統計処理を行うことにより、その酸素の部分モルエンタルピー及びエントロピー(h(O),S(O))を、温度T(K),不定比組成(x)及びGd含有量(y)の関数として正確に表す熱力学的表式を導いた。その結果、本系のanti-g(O),h(O),S(O)が、すべて各々のx,Tを含む単一のマスター・カーブで表されることが明らかにされた(その相対的変化のみがyに比例して変化する)。他の温度及びy領域をカバーする文献データとの比較から、ここで導いた表式がT=1500C及びy~0.6の範囲まで適用可能なことがわかった。
佐藤 勇*; 古屋 廣高*; 今野 廣一; 有馬 立身*; 山本 一也; 梶谷 幹男
PNC TY9606 97-001, 117 Pages, 1997/07
高速炉燃料の高燃焼度化で燃料内への多量の核分裂生成物(FP)の蓄積、余剰酸素の生成による酸素分圧の上昇等の現象が予想される。特に高収率で生成されるMo、Cs、Zr等のFPはその化学的性質から燃料内の諸現象において重要な役割をすることが知られている。本研究は、このような高燃焼度燃料内のFPの分布状態及び移動挙動とこれらの挙動に影響を及ぼすと考えられる酸素ポテンシャルに注目し、Mo、Cs、Zr等のFP挙動を総合的に評価することを目的として、九州大学と動燃事業団との3年間の共同研究として実施している。平成8年度は共同研究の初年度として下記のような3部構成で研究を実施し、Moの移動メカニズム解明のため1、2部を、酸素ポテンシャルに対する被覆管酸化の影響評価のために3部を実施し次のような結果を得た。第1部:Moの気相移動化学形の計算による評価・熱力学解析プログラムSOLGASMIX-PVを用いて、高燃焼度燃料内のMoの移動化学形を推測したところ、MoO3がもっとも安定に存在しうることがわかった。第2部:画像解析を用いた白色金属相の分布評価・金相写真から確認される白色金属析出物断面の面積を測定し、統計的手法を用いて析出物サイズの分布状態を把握する手法を検討した。第3部:改良型SUS316の酸化挙動・比較的高酸素ポテンシャルを制御した系で改良型SUS316の酸化試験を行った。その結果、酸化速度は放物線則を示すことが分かった。低酸素ポテンシャル下の酸化、腐食試験のデータが必要であることが分かった。次年度以降は、MoO3による気相移動モデルの構築、照射後試験による白色金属相分布データの評価、第3部で課題になった酸素ポテンシャル中の腐食試験を実施する予定である。
齋藤 順市; 星屋 泰二; 桜井 文雄; 酒井 陽之
JAERI-Tech 96-015, 58 Pages, 1996/03
材料試験炉部では、軽水炉等で照射された高燃焼度燃料について、その諸特性をJMTRで再照射しながら把握していくことを目的とした、新しい照射技術の開発を継続して行っている。本報告は、これらの照射技術開発の一環として進めている燃料棒内酸素センシング技術の開発のうち、固体電解質である安定化ジルコニアを用いた酸素センサーの特性試験についてまとめたものである。試験では、参照電極として、Ni/NiO、Cr/CrO及びFe/FeOの粉末を用い、酸素センサーが示す起電力性能とその安定性、センサー寿命等について評価した。その結果、最も安定した起電力を長時間示したジルコニアセンサーの参照極は、Ni/NiO極であることを明らかにした。技術開発の最終目標は、出力急昇時の燃料棒内酸素ポテンシャルの変化を測定することである。
宇賀神 光弘; 長崎 正雅*; 伊藤 昭憲
Journal of Nuclear Materials, 230(3), p.195 - 207, 1996/00
被引用回数:7 パーセンタイル:54.39(Materials Science, Multidisciplinary)U-Cs-Mo-I-O系における相反応を、CO-COガス平衡法により酸素ポテンシャルを種々変えて調べた。相の組成・析出形態をEPMAとX線回折とによって調べた。U-Cs-O系では、UO+CsUO2相領域の存在を確認した。CsUOと気体ヨウ素を生成するCsIのUOによる分解反応について、酸素ポテンシャルのしきい値を決定した。UO-CsI反応に対するMo添加の影響についても調べた。また、ある酸素ポテンシャル範囲では、CsUOに対してCsMoO相が優勢に存在することを実証した。これらの実験に関連して若干の評価・解析を熱力学的計算により行った。
宇賀神 光弘
JAERI-M 92-065, 113 Pages, 1992/05
U-Cs-O-I-Mo系における相平衡に関して、現在利用可能な標準生成自由エネルギ値を用いて熱化学的計算を行なった。気体ヨウ素とCsUOあるいはCsUOとを生成するヨウ化セシウムと超化学量論的UO2との反応の開始に関して、300~1100Cにおけるヨウ素分圧、酸素分圧及び酸素ポテンシャルが計算された。モリブデンの存在あるいは非存在下におけるCsI-UO反応の酸素ポテンシャルの計算しきい値は、そのばらつきの範囲内で、800Cにおける著者らの一組の実験値と一致した。CsI-UO反応を解釈するのに適切なU-Cs-O-I-Mo系における相平衡に関して計算コードPURPLEを開発した。
藤野 威男*; 山下 利之; 大内 金二
Journal of Nuclear Materials, 183, p.46 - 56, 1991/00
被引用回数:9 パーセンタイル:69.44(Materials Science, Multidisciplinary)イットリウムの共存下でUO中へのバリウムの固溶挙動とBaYUUの酸素ポテンシャルを測定した。He中、真空中及び水素中、1000~1400Cで作製したBaYUO固溶体は、0≦y≦0.1の範囲で単相となることを見出した。固溶体の格子定数変化をBaとYの濃度の式で表したとき、Y濃度依存性は計算値と良く一致するのに対し、Ba濃度依存性は計算値よりもずっと小さいことがわかった。この固溶体は3価又は4価の金属を含む他の固溶体よりも高い酸素ポテンシャルを示した。Go-O/M曲線における急激な立上りを示すO/M比は1.917であった。これは他の大部分の固溶体でみられる値2.0よりもかなり小さい値である。また、本固溶体のGoは900~1300Cの範囲で温度に対し直線的に変化せず、得られたSo及びHoは温度依存性を示すことがわかった。912CでのSoとHoは、より高温での値と比べずっと小さな値を示すことがわかった。
藤野 威男; 大内 金二; 茂住 泰寛*; 上田 隆三*; 田川 博章*
Journal of Nuclear Materials, 174, p.92 - 101, 1990/00
被引用回数:25 パーセンタイル:89.06(Materials Science, Multidisciplinary)蛍石型相固溶体EuUOは真空中、1400Cでy=0.51まで単相で存在する。y=0.51と0.80の間では蛍石型相と菱面体相が2相共存する。菱面体相はy=0.8~0.9で単相で存在する。不定比EuUOの結晶構造と原子パラメータは定比のEuUOとほぼ同一である。EuUO(y=0.1および0.3)の酸素ポテンシャルの測定値は他の希土類元素が固溶した固溶体よりも大幅に高い。また、酸素ポテンシャルの急変位置がハイポ側におれることがわかった。菱面体晶系Eu U O(x0)の酸素ポテンシャルも測定し、エンタルピー、エントロピーの比較検討を行った。
館野 淳
Journal of Nuclear Materials, 114(2-3), p.242 - 249, 1983/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Materials Science, Multidisciplinary)ウラン3元系酸化物MyUOにおける酸素ポテンシャルの金属イオンMの濃度への依存性を、Kirkwood-Buffの式を用いて解析した。酸素ポテンシャルの微分値は次の式によって与えられる。(1/kT)(Mo/2y)t,p=(A+Ey)/(1+Bx+Cy+Oxy)。係数A~Eは、動径分布関数の積分型Gを用いて表わすことができる。ここにはM,U、O(過剰の酸素)の組合せからできる原子計を示す。M=Mg,Pu,CeおよびNdについて、上記の式を用いて既存の実験データを解析した結果、上式の式によりよく記述することができ、また妥当と思われるGの値を得ることができた。このように非化学量論組成を有する三元系においても、一般の溶液と同様に、その化学ポテンシャルが、原子の分布によって、与えられることが分かった。
半田 宗男
JAERI-M 8688, 44 Pages, 1980/02
高速炉用ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料とステンレス鋼被覆材の化学的相互作用(FCCI)ついて、研究の現状および問題点などを総合的に整理して解説した。特に、FCCIを支配する重要な要因の一つである燃料の酸素ポテンシャルについては、その測定法、酸素の再分配現象の影響、照射燃料についての実測値など詳説した。また、FCCIの機構に関しては、従来報告されている粒界および全面腐食に加えて、最近GEから発表された高燃焼度において重要な役割を演じる被覆材成分の科学的移行(CCCT)についても紹介した。最後にFCCIによる腐食厚さの統計的取扱いおよびその防止法の開発について述べた。
宇賀神 光弘; 柴 是行
Journal of Nuclear Materials, 91(1), p.227 - 230, 1980/00
被引用回数:14 パーセンタイル:94.62(Materials Science, Multidisciplinary)高酸素ポテンシャル(-29kcal/mol O)下における、模擬燃料(ThU)O中のFP元素の化学形をX線回折,顕微鏡観察,電子線プローブマイクロアナライザにより調べた。その結果、低酸素ポテンシャル下で燃料マトリックスに安定に存在し得た(Ba,Sr)(Zr,Ce)OとMo-Ru-Pd合金は酸素ポテンシャルが上昇すると、Moの選択酸化が起り、金属相はRu-Pd合金となる一方BaZrO型化合物は分解して(Ba,Sr)MoOおよびNd(Zr,Ce)Oがより安定な相として生成することがわかった。
村上 龍敏; 加藤 正人; Nelson, A.*; McClellan, K.*
no journal, ,
(U,Ce)Oの酸素ポテンシャルとO/M比の関係について高温領域の測定を行い、点欠陥化学に基づく解析を行った。得られた関係式は、文献値を含む酸素ポテンシャルの実験値に対し=26.7kJ/molで表わせることが分かった。